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「ホームページをつくったのに、全然成果が出ない…」そんな悩みを抱えていませんか? 実はその原因、多くの場合が「戦略の不在」にあります。ただなんとなくページを並べただけでは、ユーザーの関心を引けず、コンバージョンにもつながりません。
この記事では、ホームページを活用して成果を出すためのWeb戦略の立て方について、初めて戦略設計に取り組む方にもわかりやすく解説します。集客から導線設計、改善の視点まで、実践的なステップを丁寧に紹介していきます。
Web戦略とは?なぜ必要なのか
Web戦略の定義
Web戦略とは、WebサイトやSNS、広告などのオンライン施策を通じて、ビジネスの目的(売上拡大・認知向上・採用強化など)を達成するための「計画」や「方針」を指します。
単にホームページをつくるだけではなく、「どんなユーザーに」「どんな情報を」「どう届けて」「どんな行動を促すのか」といった設計全体を含めて考える必要があります。
ホームページ戦略と全体戦略の関係
ホームページ戦略は、全社的なマーケティング戦略・営業戦略・ブランディング戦略と密接に関わっています。Webサイトがどの立ち位置にいるのか、しっかりと把握して、戦略に組み込んでいくことが重要です。
戦略設計の基本ステップ
目的設定と現状把握
Web戦略の出発点は「何のためにホームページを活用するのか」を明確にすることです。目的が曖昧なままだと、伝えるべき内容や評価軸が定まらず、成果が出ない原因となります。
【代表的な目的例】
- 問い合わせ件数の増加
- 採用応募の増加
- 商品・サービスの認知拡大
目的が決まったら、現状の把握も重要です。具体的には、以下のような項目を確認します。
- 現在のアクセス数・CV数・離脱率など(Googleアナリティクスなどを使用)
- 既存コンテンツの質と量(不足している情報の調査)
- 想定獲得ユーザーと実際の獲得ユーザーのズレ
これにより、改善すべきボトルネックや優先順位が見えてきます。
ターゲット設定とペルソナ設計
誰に向けてホームページを作るのかを具体的に定めることは、コンテンツ設計や導線設計の精度に直結します。
まずは「ターゲット」を明確にしましょう。
次に、よりリアルな行動や心理を想定するために「ペルソナ」を設定します。
- 氏名(仮名)、年齢、職業、役職
- 抱えている課題や悩み
- Webでよく見る情報源、比較検討の基準
この作業を通じて、「どんな人が、どんな目的でサイトに訪れ、どう行動してほしいか」が明確になります。
KPIと導線設計の整理
目標を具体的な数値で測れるようにするために、KPI(重要業績評価指標)を設定します。
【例】
- 月間問い合わせ数10件 → 20件
- 資料請求のCVRを1% → 2%に改善
- 平均滞在時間を1分 → 2分に伸ばす
このKPIに向けて、ユーザーがどのようにサイト内を移動し、最終的に目的の行動を取るかを「導線」として設計します。
【導線設計のチェックポイント】
- トップページにCTA(問い合わせ・資料請求)への動線があるか
- 必要な情報に3クリック以内でたどり着けるか
- ページ遷移後の導線が自然でストレスがないか
KPIと導線をセットで考えることで、「戦略と実行」がつながり、改善すべきポイントも可視化されます。
集客・送客の具体的施策
SEOとコンテンツ設計
集客の起点としてまず重視したいのが「検索からの流入」、すなわちSEO(検索エンジン最適化)です。SEO対策においては、ユーザーの検索意図を満たすコンテンツの企画・設計が不可欠です。
主な施策例:
- ユーザーが実際に検索しているキーワードの調査(Googleキーワードプランナー、Ahrefsなど)
- 検索意図に沿ったページ構成(例:「サービス紹介」だけでなく「導入事例」「よくある質問」など)
- メタ情報(タイトル・ディスクリプション)の最適化
また、単にキーワードを詰め込むのではなく、「読みやすさ」「わかりやすさ」「信頼性」が高いコンテンツであることが前提です。特にBtoB領域では、専門性と具体性が求められます。
広告との連携
SEOは中長期的に効果が出る施策ですが、短期間で成果を出したい場合にはWeb広告の活用も有効です。特に以下のような手法との連携がポイントになります:
- Google検索広告(キーワード連動型)
- ディスプレイ広告(リマーケティング含む)
- YouTubeやInstagramなどの動画・SNS広告
広告は即効性がある分、リンク先(LPやサイト)の内容が戦略と一致していないと効果が下がります。そのため、広告出稿時は「誰をどう動かしたいか」「どこに送客するか」を事前に設計することが重要です。
SNSや外部チャネル活用
近年では、SNSや外部メディアを通じた集客も戦略に欠かせない要素です。特に、指名検索や再訪問を促す“間接的な送客チャネル”として有効です。
活用例:
- X(旧Twitter)やInstagramでの更新告知や導線設計
- noteや業界メディアでのコンテンツ発信による認知拡大
- YouTubeやポッドキャストなど視覚・聴覚メディアでの価値提供
SNS単体ではCVしにくくても、「ブランドとの接触点を増やす」ことは重要な戦略です。SNS→ホームページ→お問い合わせという流れを意識しましょう。
改善と検証の進め方
Googleアナリティクス・サーチコンソールの使い方
ホームページ運用の効果を測定するうえで欠かせないのが、Googleアナリティクス(GA)とGoogleサーチコンソール(GSC)です。
- GA(Googleアナリティクス):サイト内のアクセス状況を分析できます(ユーザー数、流入経路、滞在時間、CV数など)。
- GSC(Googleサーチコンソール):検索キーワード別の表示回数やクリック数、掲載順位などが分かります。
これらを活用することで、「どのコンテンツが見られているか」「どの検索ワードで流入しているか」「どこで離脱しているか」といったユーザー行動を把握でき、改善のヒントが得られます。
改善サイクル(PDCA)の回し方
Web戦略は“作って終わり”ではなく、常に改善を重ねて成果を最大化していく必要があります。そのためには、PDCA(Plan-Do-Check-Act)サイクルを回す運用体制を整えましょう。
- Plan:KPI設定、コンテンツ設計、仮説の立案
- Do:コンテンツ公開、広告出稿、SNS運用
- Check:GA・GSCでの効果測定、ヒートマップ解析
- Act:改善案の実行、リライト、導線調整
このサイクルを1回で終わらせず、定期的(月次・四半期ごとなど)に回し続けることで、成果が少しずつ積み上がっていきます。
外部パートナーとの役割分担
Web戦略の実行・改善には、多くのリソースや専門知識が求められます。そのため、社内だけで完結させようとせず、外部の制作会社・マーケティング会社との協力体制を築くことも有効です。
外注する場合は、以下のように役割を明確に分担することでスムーズに進行します
- 社内:目的・予算・ターゲットの共有、成果指標の決定
- 外部:SEO設計、コンテンツ制作、UI改善、アクセス解析 など
社内が「戦略の舵取り役」、外部が「実行のエンジン」として機能する関係性が理想です。密なコミュニケーションと目的共有が成功のカギを握ります。
まとめ
ホームページは作るだけでは成果につながりません。重要なのは、ビジネスの目的に沿ったWeb戦略を立て、それに基づいたサイト設計と継続的な改善を行うことです。
本記事で紹介したように、目的設定からターゲット設計、KPI・導線設計、集客施策の実行、改善サイクルまで、一貫した流れで取り組むことで、ホームページは確実にビジネス成果を生む「営業装置」へと進化します。
「思ったような成果が出ていない」「何から手をつければいいかわからない」と感じている方は、今回紹介したステップを参考に、戦略の再設計から始めてみてはいかがでしょうか。
弊社では、「目的設計〜制作〜運用改善」までを一貫してご支援しています。要件が固まっていない状態でも、整理してご提案することもできますので、お気軽にご相談ください。
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Y's Blog 編集部