Web制作の流れと発注時のポイント
はじめに
目次
1. はじめに
Webサイトの開発プロジェクトは、たくさんの工程や専門用語が飛び交うため、発注者側が全体の流れを把握しないままだと「いつ何をすればいいの?」と戸惑うケースが少なくありません。プロジェクトが円滑に進むかどうかは、発注者と制作会社のコミュニケーションが鍵を握っています。
本章では、Web制作全体の3つの主要フェーズ(企画・設計、デザイン・開発、公開・運用)を俯瞰的に捉えつつ、各フェーズで発注者が注力すべきポイントを紹介します。
2. Web制作の全体の流れとは?
Web制作は、大きく分けて以下の3つのフェーズに分かれます。
- 企画・設計フェーズ: 目的設定、要件定義、ワイヤーフレーム作成
- デザイン・開発フェーズ: デザイン作成、コーディング、テスト
- 公開・運用フェーズ: サイト公開、SEO対策、継続的な運用・改善
どのフェーズにおいても、発注者と制作会社で認識をすり合わせることが何より重要です。とくに要件定義やデザインチェックは、後々の作業効率や満足度を左右するため、適切なタイミングでしっかりと確認・フィードバックするように心がけましょう。
3. 企画・設計フェーズ(発注後すぐにやるべきこと)
このフェーズは、Webサイトの“土台”を作り上げる上での重要なステップです。目的を明確にし、ターゲットや機能要件を固めることで、後工程のブレを最小限に抑えることができます。
3-1. 目的の再確認(Web制作のゴール設定)
Webサイトを成功させるためには、明確な目的設定が不可欠です。
たとえば、
- 企業ブランディング: 企業のイメージ向上や認知拡大
- リード獲得・集客: 問い合わせや資料請求などのコンバージョン増加
- ECサイト構築: 商品販売を促進し、売上拡大を目指す
目的が曖昧なまま進めると、制作会社との方向性のズレや、デザイン・機能要件の後出しが発生しやすくなります。
3-2. 要件定義の進め方(制作会社と認識を合わせる)
制作会社とのコミュニケーションギャップを防ぐために、以下の点を明確にしておきましょう。
- ターゲットユーザーの定義: 性別、年齢層、ニーズなど
- サイトの規模と必要な機能: ブログ更新機能、EC機能、会員登録機能など
- 競合サイト分析: 業界のベストプラクティスを把握し、自社サイトの強みを活かす
要件定義の段階で、予算や納期の目安もすり合わせておくとスムーズです。
3-3. サイト設計と構成を決める(ワイヤーフレームの確認)
- サイトマップ作成: ページ構成を整理し、ユーザー導線を明確化
- ワイヤーフレーム作成: 各ページのレイアウトや要素配置を具体化し、制作会社と共有
ここでしっかり合意形成を行うことで、デザイン・開発フェーズの手戻りを大幅に減らすことができます。
4. デザイン・開発フェーズ(制作が始まったらやるべきこと)
このフェーズでは、いよいよビジュアルデザインとプログラミングによる具体的なサイト構築が行われます。発注者がデザイン案や開発進行をチェックし、必要に応じて修正依頼やフィードバックをする段階です。
4-1. デザイン案のチェックポイント(UI/UXの観点)
デザインが上がってきたら、次の点を確認しましょう。
- ブランドイメージに合っているか
- ユーザビリティが考慮されているか(メニューの見やすさ、ボタンの配置)
- スマホ対応が適切か(レスポンシブデザインの最適化)
細部の配色やフォントサイズなども、ターゲットに合ったトーンになっているか確認し、早めにフィードバックを行います。
4-2. コーディングの進行管理(スケジュール通りに進んでいるかの確認方法)
- HTML/CSS/JavaScriptの実装が適切に行われているか
- SEOを考慮したマークアップになっているか(タイトルタグや見出しタグの使い方など)
- CMS(WordPressなど)の適用がスムーズかどうか
制作会社から定期的に進捗報告を受け、予定通り進んでいるか、問題が発生していないかを確認する習慣をつけましょう。
4-3. テスト・修正の進め方(表示チェック、動作確認)
- PC・スマホ・タブレットなど、複数のデバイスで表示崩れがないか確認
- フォームやリンクが正しく動作するか、ユーザーテストを行う
- 問題点が見つかった場合は、優先度を付けて制作会社に依頼
テスト段階でしっかり問題を洗い出し、最終リリースに向けて品質を高めていきます。
5. 公開・運用フェーズ(公開後の対応)
サイトが完成して公開されても、Web制作の仕事はまだ終わりではありません。検索エンジンへのインデックスや運用体制の構築など、公開後すぐに取り組むべきタスクがいくつかあります。
5-1. 公開前の最終チェック項目(SEO設定、サイトの動作確認)
- Google Search Console / Google Analyticsの設定確認
- メタデータ(タイトル・ディスクリプション)の最適化
- サイトスピードの最適化(表示速度が遅いと離脱率が上がる)
公開直前にも、デザインや動作の最終チェックを念入りに行いましょう。
5-2. サイト公開後にすべきこと(Google Search Console登録、アクセス解析設定)
- 検索エンジンにインデックスを送る(サイトマップ送信など)
- アクセス解析のデータ収集を開始し、ユーザーの動きを把握
- 不具合やエラーが発生していないか、定期的にウォッチする
公開後1週間程度は特に念入りに監視し、ユーザーからの声やアクセス動向を確認するのが望ましいです。
5-3. 運用・改善のポイント(継続的なコンテンツ更新、SEO対策)
- 定期的なブログ記事の追加でSEO評価を向上
- 検索順位をモニタリングし、必要に応じて改善策を講じる
- ユーザーの行動データを分析し、サイトのUI/UXを継続的に向上させる
運用後の地道なコンテンツ更新や修正が、長期的な成果につながります。
6. Web制作をスムーズに進めるためのポイント
プロジェクト全体を通じて、発注者が行うべきことや、トラブルを防ぐための工夫について押さえておくことで、よりスムーズに制作を進められます。
6-1. 発注者(クライアント)がやるべきことリスト
- 制作会社とのコミュニケーションを密に取る
- フィードバックは適切なタイミングでまとめて伝える
- 進行スケジュールを定期的にチェックし、遅延を早期発見する
発注者の協力姿勢が強ければ強いほど、制作会社も安心して作業を進められ、結果的に品質向上や納期遵守につながります。
6-2. トラブルを防ぐための注意点(納期遅れを防ぐ方法、フィードバックの仕方)
- 初回の要件定義を丁寧に行うことで、後々の修正を防止
- 修正点はできるだけまとめてフィードバックし、手戻りを最小限に
- 契約書や仕様書で納期やスコープを明確にしておき、責任範囲をはっきりさせる
小さな修正や要望が何度も追加されると、予定より大幅に納期が延びる原因になりやすいので要注意です。
Webサイト制作に関するよくある質問
Webサイト制作のプロジェクトを進める際、多くの方が直面する疑問や不安について、戦略的・実務的な視点からお答えします。
お問い合わせを増やすために、どのようなWebサイトを作ればいいでしょうか?
単に「見た目がきれいなサイト」ではなく、ユーザーの「課題解決」に直結する設計が必要です。 BtoBサイトの場合、ユーザーは「この会社は信頼できるか」「自社の課題を解決できるか」という合理的な判断を下します。そのため、具体的な導入事例、数値に裏打ちされた実績、専門的なノウハウを提供するホワイトペーパーなどを戦略的に配置しましょう。また、どのページからでも迷わずにお問い合わせができるよう、CTA(行動喚起)のボタン配置やフォームの入力しやすさといったUX(ユーザー体験)の最適化が成果を分けるポイントになります。
Webサイト制作費用を抑える方法はありますか?
最も効果的なのは、「優先順位を明確にしたスモールスタート」です。 最初からすべての機能を完璧に備えたサイトを目指すと、コストと期間が膨らみます。まずは主要なページ(トップ、サービス詳細、お問い合わせ等)から公開し、運用しながらデータを分析して必要な機能を追加していく「段階的な構築」を検討しましょう。また、掲載する写真や原稿を自社で準備することもコスト削減に繋がりますが、品質が成果に直結するため、プロのアドバイスを受けながら準備することをおすすめします。
RFP(提案依頼書)は必ず作成すべきですか?
高品質なサイトを最短距離で作りたいのであれば、簡易的なものでも作成を強くおすすめします。 RFP(Request for Proposal)とは、発注側が制作会社に対して「目的」「ターゲット」「予算」「納期」「現状の課題」などをまとめた書類です。これがあることで、制作会社は的外れな提案を避け、より具体的で精度の高い見積もりや戦略を提示できるようになります。結果として、プロジェクト開始後の「言った・言わない」のトラブルや、大幅な仕様変更による追加費用の発生を防ぐことができます。
自社制作(内製)と外注、どちらを選ぶべきですか?
「更新の頻度」と「戦略性の高さ」で使い分けるのが理想的です。 簡易的なブログ更新や軽微なテキスト修正などは、社内で即時に対応できる「内製化」が適しています。一方で、サイト全体の戦略設計、高度なUXデザイン、SEO対策、複雑なシステム開発などは、専門的なスキルと最新のトレンド把握が必要なため、外部のプロフェッショナルに依頼する方が結果としてROI(投資対効果)が高くなります。
リニューアルと新規制作で、制作の流れは異なるのでしょうか?
基本的なフローは似ていますが、リニューアルには「既存サイトの分析」という重要なステップが加わります。 新規制作と違い、リニューアルでは「現在のサイトのどこに課題があるのか(なぜ直帰されるのか、どこで離脱しているのか)」をGA4などのデータを用いて定量的に把握できます。この分析結果を新サイトの設計に反映させることで、過去の失敗を繰り返さず、確実にパフォーマンスを向上させることが可能になります。
まとめ
Web制作の工程は、企画・設計 → デザイン・開発 → 公開・運用という流れで進みます。それぞれのステップで発注者が「やるべきこと」を理解しておけば、プロジェクト全体をスムーズに進行させやすくなるでしょう。
- 発注後すぐ: 目的確認や要件定義、ワイヤーフレームの検討
- 制作中: デザインやコーディングのチェック、テストフィードバック
- 公開後: 検索エンジンへの登録やアクセス解析設定、継続的な更新と改善
サイト公開後の運用が実は最も重要です。新しいコンテンツの追加や、ユーザーの動向に合わせたサイト改善を繰り返すことで、Webサイトの価値を高め続けることができます。ぜひ、制作会社との連携を密に取りながら、目的を達成するWeb制作を実現してください。
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