UIUXデザイナーとは?仕事内容・役割・UI/UXの違いをわかりやすく解説
- UIUXデザイン
初めに
特に近年は、スマートフォンアプリやSaaS、業務システムなど、ユーザーが日常的に触れるデジタルプロダクトが増えたことで、「機能があるだけ」では使われない時代になっています。その中で、使いやすさや体験の質を設計するUIUXデザイナーの重要性は急速に高まっています。
一方で、UXという考え方自体は以前から存在するものの、「UIとUXを横断的に担うUIUXデザイナー」という職種名や役割が広く定着したのは比較的最近であり、企業や現場によって求められる役割やスキルセットが異なるため、「何をどこまで担当するのか」が分かりにくいのも事実です。UIデザイナーとUXデザイナーを分けて考えるべきなのか、それとも一体として捉えるべきなのかで混乱するケースも少なくありません。
本記事では、UIUXデザイナーとは何かという基本から、仕事内容、求められる考え方、UI・UXそれぞれの違いまでを整理し、これから学ぶ人や関わる人が正しく理解できるようわかりやすく解説します。デザイン職を目指す方だけでなく、エンジニアやプロダクトマネージャー、ビジネスサイドの方にとっても、UIUXデザインの全体像を把握するための基礎知識として役立つ内容を目指します。
目次
UIUXデザイナーとは何か
UIUXデザイナーの基本的な定義
UIUXデザイナーとは、ユーザーがサービスやプロダクトを利用する際の「見た目」と「体験」の両方を設計・改善する役割を担うデザイナーです。UI(ユーザーインターフェース)とUX(ユーザーエクスペリエンス)は本来異なる概念ですが、実務ではこれらを切り離して考えることが難しいため、両方を横断的に扱うUIUXデザイナーという呼称が使われるようになっています。
UIUXデザイナーの役割は、単に画面をきれいに整えることではありません。ユーザーがどのような目的でプロダクトを使い、どのような行動を取り、どこで迷ったりストレスを感じたりするのかを想定しながら、全体の体験を設計することが求められます。つまり、UIUXデザインは「装飾」ではなく「設計」に近い仕事だと言えます。
例えば、ボタンの色や配置ひとつを取っても、「なぜここに配置するのか」「なぜこの色なのか」「ユーザーは次に何を期待するのか」といった理由が必要になります。UIUXデザイナーは、こうした判断を感覚だけで行うのではなく、ユーザー理解や仮説検証を通じて論理的に設計していきます。
また、UIUXデザイナーはユーザー視点と同時に、ビジネス視点や技術的制約も考慮する必要があります。理想的な体験を追求しつつも、開発コストやスケジュール、運用面を踏まえた現実的な落としどころを見つけることも重要な役割です。そのため、UIUXデザイナーはデザインスキルだけでなく、プロダクト全体を俯瞰する視点が求められます。
UIデザイナー・UXデザイナーとの関係
UIUXデザイナーは、UIデザイナーとUXデザイナーの領域を横断して担う存在と捉えると理解しやすいでしょう。ただし、担当範囲(UI中心か、UX設計・リサーチまで含むか)は企業や体制によって異なります。UIデザイナーは、主に画面の見た目や操作性といった視覚的・操作的な要素を設計します。一方、UXデザイナーは、ユーザー調査や体験設計、情報設計、導線設計など、より上流の設計を担うことが多い職種です。
理論上はUIとUXは分業できますが、実務では両者が密接に結びついています。UX設計で考えた体験が、UIとして適切に表現されなければ意味を持ちませんし、見た目が美しいUIでも、UXの設計が不十分であれば使いにくいプロダクトになってしまいます。
特に小〜中規模の開発現場やスタートアップでは、UIとUXを完全に分業するリソースがないケースも多く、一人のデザイナーがUIとUXの両方を担うことが一般的です。そのような環境では、UIUXデザイナーとしての総合的なスキルが重宝されます。
一方、大規模なプロダクトや組織では、UIデザイナーとUXデザイナーが明確に分かれている場合もあります。その場合でも、UIUXデザイナー的な視点、つまりUIとUXを切り離さずに考える姿勢は重要です。役割分担があるからこそ、互いの領域を理解し、連携することが求められます。
UIとUXの違い
UI(ユーザーインターフェース)の考え方
UIとは、ユーザーとプロダクトが直接接する接点のことを指します。Webサイトやアプリであれば、画面デザイン、ボタン配置、フォーム、アイコン、文字サイズ、配色、余白など、ユーザーが目にし、操作するすべての要素がUIに含まれます。
UI設計の目的は、情報を分かりやすく伝え、ユーザーが迷わず操作できる状態をつくることです。そのため、UIデザインでは見た目の美しさだけでなく、「どこを押せばよいのかが直感的に分かるか」「情報の優先順位が適切か」「操作に一貫性があるか」といった観点が重視されます。
例えば、同じ意味を持つボタンが画面ごとに色や形が違っていると、ユーザーは戸惑います。逆に、ルールが統一されたUIは、説明がなくても自然に使えるようになります。UIUXデザイナーは、こうした一貫性やルール設計を意識しながらUIを設計します。
また、UIはユーザーの環境にも影響されます。スマートフォンなのか、PCなのか、タブレットなのかによって、最適なUIは異なります。画面サイズや操作方法を考慮したレスポンシブ設計や、アクセシビリティへの配慮も、UIUXデザイナーの重要な役割です。
UX(ユーザーエクスペリエンス)の考え方
UXは、ユーザーがプロダクトを利用する前後も含めた「体験全体」を指します。サービスを知るきっかけ、登録や導入のしやすさ、利用中のストレス、目的達成までの流れ、利用後の満足感や再利用意欲など、時間軸を含めた総合的な体験がUXです。
UX設計では、「ユーザーはなぜこのサービスを使うのか」「どんな課題を解決したいのか」という根本的な問いから考えます。そのため、ユーザーインタビューやアンケート、行動データの分析などを通じて、ユーザー理解を深めるプロセスが重要になります。
例えば、操作が少し分かりにくくても、最終的に目的を達成できればUXが良いと感じるケースもありますし、逆にUIが整っていても、目的にたどり着けなければUXは悪くなります。このように、UXはUIだけでは測れない、より広い概念です。
UIUXデザイナーは、UIを改善するだけでなく、UX全体の流れを見直すことで、根本的な課題解決を目指します。場合によっては、画面デザインを変えるよりも、機能そのものを見直す提案を行うこともあります。
UIUXデザイナーの仕事内容
設計フェーズでの役割
UIUXデザイナーは、開発初期の設計フェーズから関与することが理想とされています。このフェーズでは、まずユーザー像を明確にし、どのような課題を解決するプロダクトなのかを整理します。ペルソナの設定やカスタマージャーニーの整理などを通じて、ユーザーの行動や感情を可視化します。
そのうえで、画面構成案やワイヤーフレームを作成し、情報の流れや操作手順を設計します。この段階では、見た目よりも構造や導線を重視し、「ユーザーが迷わず目的にたどり着けるか」を検証します。
また、UIUXデザイナーはエンジニアやプロダクトマネージャーと連携し、技術的制約やビジネス要件を踏まえた設計を行います。理想だけを追求するのではなく、実装可能性や運用面も考慮することが、実務では非常に重要です。
デザイン・改善フェーズでの役割
デザインフェーズでは、ワイヤーフレームをもとに具体的なUIデザインを作成します。配色やフォント、アイコンなどを設計し、ブランドイメージや一貫性を保ちながら、使いやすいUIを形にしていきます。
リリース後もUIUXデザイナーの仕事は続きます。ユーザーの行動データやフィードバックを分析し、想定通りに使われているか、どこで離脱が起きているかを確認します。その結果をもとに改善案を検討し、継続的にUIやUXを改善していきます。
このように、UIUXデザイナーの仕事は一度きりの制作ではなく、仮説と検証を繰り返すプロセスであることが特徴です。
UIUXデザイナーに求められるスキル
デザインスキルと思考力
UIUXデザイナーには、Figmaなどのデザインツールを使いこなすスキルはもちろん、「なぜその設計なのか」を説明できる思考力が求められます。見た目の好みではなく、ユーザーの行動や目的に基づいた判断ができることが重要です。
論理的な思考に基づいたデザインは、チーム内での合意形成をスムーズにし、改善の議論もしやすくなります。
コミュニケーションと課題解決力
UIUXデザイナーは、多くの関係者と関わる職種です。エンジニア、プロダクトマネージャー、マーケティング担当など、異なる立場の人と協力しながらプロダクトを作ります。そのため、自分の考えを分かりやすく伝え、相手の意図を理解するコミュニケーション力が欠かせません。
また、表面的な要望に流されるのではなく、「本当の課題は何か」を見極め、より良い解決策を提示する姿勢も重要です。
UIUXデザイナーを理解することの重要性
キャリア選択への影響
UIUXデザイナーの役割を理解することは、デザイン職を目指す人にとって非常に重要です。UIに強みを持ちたいのか、UX設計まで深く関わりたいのかによって、学ぶべきスキルや経験は異なります。
自分の志向や適性を考えるうえでも、UIUXデザイナーという役割を正しく理解しておくことが、キャリア選択の助けになります。
開発・ビジネスにおける価値
UIUXデザイナーは、プロダクトの使いやすさや満足度を左右する重要な存在です。優れたUIUXは、ユーザーの継続利用や評価につながり、結果としてビジネス価値を高めます。
開発やビジネスに関わる人がUIUXデザインの重要性を理解することで、より良い意思決定が可能になり、プロダクト全体の品質向上につながります。
まとめ
UIUXデザイナーとは、UIとUXの両面からユーザー体験を設計・改善する重要な役割を担う存在です。UIは見た目や操作性、UXは体験全体を指し、それぞれ異なる視点を持ちながらも密接に関係しています。
UIUXデザイナーは、設計から改善まで一貫して関与し、ユーザー視点とビジネス視点をつなぐ役割を果たします。デザイン職を目指す人にとっても、開発やビジネスに関わる人にとっても、UIUXデザイナーの役割を正しく理解することは、より良いプロダクトづくりへの第一歩と言えるでしょう。
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