LookerStudioとは?初心者向けの使い方・テンプレート・活用事例まで徹底解説

2025/06/19
  • Webマーケティング

 

データの可視化やレポート作成において、「誰でも無料で使えるBIツール」として注目されているのがGoogleの「LookerStudio(旧Googleデータポータル)」です。特にWebマーケティングや営業の現場では、Googleアナリティクスやスプレッドシートと連携してダッシュボードを作成し、チーム共有・意思決定の迅速化を図るケースが増えています。しかし、初めて使う方にとっては「そもそもどんなツール?」「何ができる?」「どうやって使えばいい?」といった疑問も少なくありません。この記事では、LookerStudioの基本から導入方法、具体的な活用事例やテンプレートまでを初心者にも分かりやすく解説します。

 

LookerStudioとは何か

無料で使えるGoogleのBIツール

LookerStudioとは、Googleが提供する無料のBI(ビジネスインテリジェンス)ツールであり、旧Googleデータポータルをベースに進化したサービスです。Googleアカウントがあれば誰でもすぐに利用できる手軽さが魅力で、専門的な知識がなくても、視覚的にわかりやすいレポートやダッシュボードを作成できます。

LookerStudioは、特にマーケティング部門や営業部門において、その実用性が高く評価されています。例えば、Webサイトのトラフィック分析や広告の効果測定、営業活動の進捗管理など、さまざまな業務領域で活用が進んでいます。データの一元管理とリアルタイム更新により、組織全体の意思決定をスピードアップさせる役割を果たします。

また、デザイン性にも優れており、色やレイアウトのカスタマイズも可能です。チームや取引先とのレポート共有がスムーズになるだけでなく、ビジュアル面でも説得力のある資料が作成できるのが特長です。

旧Googleデータポータルとの違い

Looker Studioは、Googleデータポータルの後継として位置付けられており、基本的な機能やUIは引き継がれていますが、Lookerブランドへの統合によって、より高度なBIツールへと進化しています。

特に、すでに提供が開始されている「Looker Studio Pro」では、詳細なアクセス権限管理やデータガバナンス機能など、エンタープライズ向けの機能が強化されています。これにより、大規模な組織でも安心してデータ可視化を行える基盤が整いつつあります。

また、Looker本体との親和性も高まっており、将来的にはLookerのSQLモデリング機能などとの連携強化も見込まれており、より本格的なデータ分析基盤としての期待が高まっています。

Lookerとの違いに注意

LookerStudioとよく混同されるのが、同じくGoogle Cloudが提供する「Looker」です。Lookerはエンタープライズ向けの本格的なBIプラットフォームで、データエンジニアやデータサイエンティストを対象とした専門的なツールです。

Lookerでは、LookMLという独自のモデリング言語を用いたデータ定義が可能であり、複雑なSQLクエリやカスタムモデルを組むことが前提となります。これに対し、LookerStudioはノーコードで構築でき、非エンジニアにも扱いやすいという点で明確な違いがあります。

用途としても、Lookerは社内の高度な分析業務に、LookerStudioは現場担当者の可視化・報告業務に使われることが多く、役割が棲み分けられています。

LookerStudioの主な機能

レポート作成・ダッシュボード構築

LookerStudioの最大の強みは、誰でも直感的にレポートやダッシュボードを作成できる点です。チャートや表、スコアカード、ヒートマップなどの視覚要素を自由に配置し、ビジネス指標を分かりやすく可視化できます。

例えば、Webアクセス数の時系列グラフや、商品ごとの売上比較グラフなど、用途に応じたレイアウトを自在に設計可能です。フィルターや日付範囲の選択機能も簡単に追加でき、インタラクティブなレポートを作成できます。

レポートは1ページに収まるものから、複数ページにわたる構成まで対応しており、月次報告書や経営会議資料にも適しています。作成したレポートは自動保存され、いつでも編集・再利用が可能です。

データソースとの連携

LookerStudioの利便性を支えるのが、豊富なデータソース連携です。Googleアナリティクス、Google広告、Googleスプレッドシート、BigQuery、YouTubeアナリティクスなど、Google製品との連携はシームレスです。

さらに、MySQL、PostgreSQLといったRDBMSや、Facebook広告、HubSpot、Salesforceなどの外部ツールとも、パートナー製のコネクタを通じて接続可能です。

これにより、複数のサービスからのデータを1つのレポートにまとめることができ、部署横断的なKPI管理や多面的な分析が実現します。

共有・権限管理機能

LookerStudioでは、Googleドライブをベースとした共有設定が可能です。特定のユーザーへの編集権限付与、閲覧専用リンクの発行、社外への共有リンク発行など、目的に応じた柔軟なアクセス管理が行えます。

組織内では、営業部門とマーケティング部門で異なるビューを共有するなど、用途ごとの最適な可視化が行えます。また、レポートをPDFや画像としてエクスポートすることもでき、プレゼン資料や報告書としても活用可能です。

LookerStudioの使い方ステップ

Googleアカウントでのログイン方法

LookerStudioの利用にはGoogleアカウントが必要です。ビジネスユーザーであればGoogle Workspaceアカウントを、個人ユーザーであればGmailアカウントを使用してログイン可能です。下記URLからアクセスします

 

Looker Studio(Google公式サイト)

https://cloud.google.com/looker-studio?hl=ja

レポート作成の基本操作

「空のレポートを作成」をクリックすると、データソースの選択画面が表示されます。任意のデータソースを接続した後は、キャンバス上にグラフやテキストを自由に配置していきます。

チャートには棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフ、マップ、テーブルなどがあり、指標(例:売上、PV数など)やディメンション(例:日付、商品名など)の選択もドロップダウンで簡単に行えます。スタイル設定では色、フォント、余白なども細かく調整可能です。

また、フィルタ機能を使えば、特定のセグメントに絞って表示させることができ、閲覧者にとって分かりやすいレポート設計が可能です。

使用時の注意点

データ接続時には、接続するデータソースに閲覧または編集権限が必要です。例えばGoogleスプレッドシートでは、共有設定が適切に行われていないと接続エラーになります。

また、列名や構造が変更されると、チャートが崩れる可能性があるため、スプレッドシートの更新時には注意が必要です。Googleアナリティクス4と接続する際には、正しいプロパティとデータストリームを選択することが重要です。

よく使われるテンプレートと実例

GA4レポート用テンプレート

Googleが提供する公式GA4テンプレートは、初心者でも扱いやすい構成になっており、アクセス状況、ユーザー属性、コンバージョン率などの主要指標をワンクリックで確認できます。

このテンプレートをベースに、自社独自の指標を追加・編集していくことで、より具体的かつ目的に応じたレポートに仕上げることができます。

広告運用ダッシュボード例

複数の広告媒体を横断して管理するダッシュボードも、LookerStudioの代表的な活用例です。Google広告、Meta広告、X広告などの成果を一元的に表示し、CPAやROASの比較が容易になります。

媒体ごとのコスト配分や効果測定がスムーズに行えるため、広告戦略の最適化に寄与します。

経営KPIモニタリングの活用法

経営層向けのKPIダッシュボードも定番活用例の一つです。売上、粗利、顧客単価、新規顧客獲得数といった経営指標を定期的に可視化することで、迅速な意思決定が実現します。

取締役会資料としての活用事例も多く、経営判断の裏付けとなるデータ基盤として重要な役割を担っています。

LookerStudio導入のメリットと注意点

導入で得られる業務効率化効果

LookerStudioを導入することで、これまで手動で行っていたデータ集計作業を自動化でき、人的リソースの大幅な削減につながります。リアルタイムでデータが更新されるため、最新の状況を常に把握することが可能です。

また、レポートの一元化により、情報共有の効率も向上します。属人化を防ぎ、組織全体のナレッジが可視化される点も大きな利点です。

活用を成功させるためのポイント

  • 最初は小さく始める:複雑なレポートではなく、アクセス数やCV率といった基本的な指標から可視化を始めるのがポイントです。
  • 閲覧者を意識する:レポートの利用者が何を知りたいのかを明確にし、それに沿った構成にすることが重要です。
  • 社内で活用を定着させる:レポート活用のルールを明確にし、チーム全体での運用を推進します。

導入におけるよくある失敗例

  • データソースが整備されていないまま導入してしまい、接続がうまくいかない
  • レポート構成が複雑になりすぎ、結局誰も見なくなる
  • メンテナンスや更新が継続されず、情報が陳腐化する

これらを回避するためには、導入前に目的と設計を明確にし、段階的にスモールスタートすることが成功の鍵です。

まとめ:LookerStudioを活用して業務効率と可視化力を高めよう

LookerStudioは、非エンジニアでも簡単に扱える無料のBIツールとして、データ可視化・業務改善の可能性を大きく広げてくれます。Google製品との高い親和性と、直感的な操作性を活かせば、誰でもすぐに価値あるレポートを作成できます。

活用事例やテンプレートも豊富にあり、Webマーケティング、営業、経営など幅広い分野で導入実績があります。自社にとって最適なダッシュボードを構築することで、データドリブンな意思決定が日常業務に定着します。

もしLookerStudioの導入やテンプレート構築でお悩みがあれば、弊社では業種や目的に合わせた活用支援をご提供しております。お気軽にご相談ください。

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