Y’sの仕事について実例を通してご紹介するパッケージ制作編です。
本事例はエイベックス様が手掛けるTVアニメ『魔法少女サイト』というタイトルです。
(※本パッケージは2018年6月29日より全6巻で発売されたものです)
Y’sで担当させていただく作品の多くは映像をともなうコンテンツです。TVアニメや劇場版作品には、Blu-rayやDVDなどいわゆる「パッケージ」といわれる、映像収録商品があります。
弊社では印刷加工の提案、版権発注用の提案資料作成、社内でのイラスト制作、映像内のメニュー画面デザインなど、作品ごとに様々な制作をさせていただいています。
【1】 キックオフとヒアリング
【2】 コンセプトと仕様の提案
【3】 デザイン制作
【4】 最終納品データのご確認
エイベックス様からTVアニメのディレクションをお願いしたいとご相談をいただき、本作品についてはロゴ、キービジュアル、webサイトの制作などに続いてパッケージの制作もご依頼いただきました。
さっそくエイベックス様が考えていらっしゃるパッケージの企画内容と必要なデザインをヒアリングさせていただきました。当初のご要望では、主要なキャラクターたちの表情にフォーカスしてバストアップのイラストを使用したパッケージデザインをイメージされていましたが、提案次第でこれ以外の案でもOKとのお話もいただきました。
エイベックス担当者様にお答えいただいたヒアリングシートを元に、ご要望にあった方向性と、それ以外の方向性でもパッケージデザインのコンセプトを検討しました。
ヒントとなるキーワードは「可愛いけど怖い」「不気味」「斬新さ」などがあり、それらを具体的にパッケージに落とし込む表現方法を見つけるため、徹底的に資料を収集しました。
一度目のご提案時は、コンセプトとともに印刷・加工にかかる予算感を松竹梅と出させていただき、「MAXまで予算をかけられるのであればこういう案」、「そこまではいけないけど面白い表現を予算を抑えて表現するのであればこういう案」、「全て実現が難しければ落とし所はこういう案」というようにパターン分けしました。
そこからエイベックス担当者様に「透明スリーブを活用したギミック案」の方向性に絞っていただき、イラストの発注資料を含むさらなるご提案をしました。
Y’sではデザインの意図や補足などを必ずビジュアルの説明書をつけることで納得いただくことを大切にしています。
アニメーターさんに発注したイラストが納品されると、実際のデザイン作業に入っていきます。作品によってはスケジュールの兼ね合いで、イラスト完成前のラフ(あるいは線画)の状態でデザインを進行することもあります。
今回のパッケージデザインは透明な化粧紙を使用したトールケースと、透明スリーブを重ねることによりパッケージビジュアルが完成するようなギミックにしました。
データ上でぴったり重なるように調整はしていますが、印刷所にサンプルを刷り出していただき、校正を確認しながら重なりの微調整をしていきました。
パッケージのアイテムや数は作品ごとによって異なりますが、本作品ではその他、レーベル、ブックレット、描き下ろしコミックス、帯のデザインまで一貫したディレクションで制作させていただきました。
エイベックス担当者様にデザイン提案を重ね、最後に完成データを印刷所へ入稿し、色校正確認などを経て1巻目が終了となりました。
1巻目ができると2巻、3巻…と同様のフォーマットでのデザイン制作が続きます。
Dr.STONE
©米スタジオ・Boichi/集英社・Dr.STONE製作委員会
胡蝶綺〜若き信長〜
©揚羽母衣衆/胡蝶綺製作委員会
アートディレクター:1名
Special Thanks
クライアント:エイベックス・ピクチャーズ株式会社
© 佐藤健太郎(秋田書店)/「魔法少女サイト」製作委員会