Y’sの仕事について実例を通してご紹介するビジュアル制作編です。
本事例はエイベックス様が手掛ける新バーチャルプロジェクト『言霊少女』というタイトルです。
その中でプロジェクトに登場する女子高生4人組バーチャルラップユニット「Microphone Soul Spinners」のキービジュアル制作を例に取り上げさせていただきます。
(※本ビジュアルは2019年8月23日に公開されたものです)
まず、キービジュアルとは、そのタイトルの名札となる画像のことです。
タイトルによっては時期や予算により数種類あるものもあります。
解禁された後は、その用途は主に「ポスター」「チラシ」「webサイト」「サムネイル」など多くの宣伝物に使用され、また、BDやDVD、いろいろなグッズに使用されます。
【1】 キックオフとヒアリング
【2】ラフとその説明書のご確認と調整
【3】 キャラクターデザイナーへの発注から納品のご確認
【4】 レタッチャーへの発注から納品のご確認
【5】 最終納品データのご確認
TVアニメのアートディレクション、そこに関わるCDデザインなどで、お仕事をいただく機会が多いエイベックス様から新しいプロジェクトをする上でビジュアル制作をお願いしたいとご相談をいただきました。
さっそくお伺いしエイベックス様が考えていらっしゃる企画内容と必要なデザインをヒアリングさせていただきました。過去にもお仕事をいただいていることから、MTGもスムーズに進めることができました。
過去エイベックス様からいただいた作品の一例
エイベックス担当者様にお答えいただいたヒアリングシートを元にビジュアルのヒントとなる資料を徹底的に収集しました。ヒントとなるワード「キャラクター4人は比較的平等に扱いたい」「音楽要素が強くなくても良い」「某アメコミ映画のキャラが飛んでいるような躍動感・浮遊感」などがあり、その中で、ビジュアルがどういう状況の一枚絵となっているかを言語化し、そこから構図や背景を考えました。
ビジュアルラフを2案にまとめ、そのビジュアルの説明書を同時に制作しました。そのビジュアルの中からまずエイベックス担当者様に1案にしぼっていただきました。このタイミングでクライアント様の希望によって数回のラフ修正や微調整を行うこともあります。次はその案を発注するキャラクターデザイナー様用にアレンジし、再度提出いたしました。Y’sではデザインの意図や補足などを必ずビジュアルの説明書をつけることで納得いただくことを大切にしています。
本タイトルは、キャラクターデザイナーからキャラ納品データをいただき、弊社の背景ラフと合わせて最終ラフを制作しました。
完成前に一度、背景とのつじつまが合うようにライティング(照明コントロール)やディティールの調整をお願いしました。
最終ラフのご確認後、レタッチャーに最終合成処理をお願いしました。レタッチを挟むことでイラストがぐっとよくなりますが、多くの案件はレタッチャーを挟まずに進めることが多いです。スケジュールに余裕があれば、弊社としてはレタッチを行うことを推奨しています。
エイベックス担当者様には途中報告を重ねながら、最後に完成データをお見せする形で進行し、最終的に納品データをお渡しする形で案件終了となりました。
© 藤巻忠俊/集英社・黒子のバスケ製作委員会
©米スタジオ・Boichi/集英社・Dr.STONE製作委員会
©田中芳樹 / 松竹・Production I.G
©Project D.backup
アートディレクション:1名
ロゴデザイン:1名
背景デザイン:1名
ライティング構成:1名
キャラクターポーズデザイン:1名
Special Thanks
クライアント:エイベックス・ピクチャーズ株式会社
キャラクター原案:ヤスダスズヒト
イラスト:寿ノ原(スタジオエンカウント)
レタッチ:櫻井 喜明(Ristretto Inc.)
©言霊少女プロジェクト2019