初心者にもわかるWEBデザインとは?基本の流れから実践ポイントまで徹底解説

2025/05/30
  • UIUXデザイン
  • Web制作

 

Webサイトやアプリ、ランディングページなど、オンライン上でユーザーと接点を持つすべてのデジタル媒体には「WEBデザイン」が欠かせません。しかし、「WEBデザインとは何か?」「どんな流れで進めるのか?」といった基本がわからないままプロジェクトを任され、不安を感じる方も多いのではないでしょうか。この記事では、WEBデザインの定義から役割、制作の流れ、そして実際に押さえておくべきポイントまで、初心者でも理解できるよう体系的に解説します。これからWEBデザインを学びたい方、自社サイト制作に向けて情報収集したい方は、ぜひご一読ください。

 

WEBデザインとは何か?

WEBデザインの定義と役割

WEBデザインとは、単にWebページの見た目を美しく整えるだけでなく、ユーザーが目的をスムーズに達成できるように導く「設計の全体」を指します。色や画像、レイアウトといった視覚的な要素はもちろん、情報の優先順位付けや、適切な導線設計、読みやすいテキスト構成まで含まれます。

たとえば、企業のコーポレートサイトであれば、「会社情報を知ってもらう」「問い合わせにつなげる」「採用情報にアクセスさせる」といった目的があります。これらを達成するためには、ページ構成やリンクボタンの配置、見出しのつけ方など、ユーザーの視線誘導を考えた設計が求められます。

さらに、最近ではWEBデザインとマーケティングの連携も重要視されています。アクセス解析ツールを活用して、訪問者の行動データをデザインに反映するケースも増えています。見た目の美しさだけではなく、「成果を生み出すための設計」としての視点が、現代のWEBデザインには欠かせません。

UI/UXとの関係性

UI(ユーザーインターフェース)は、ユーザーが実際に触れる画面上のボタンやメニュー、画像などの要素を指し、UX(ユーザーエクスペリエンス)はその利用体験全体を指します。たとえば、必要な情報がすぐに見つかる、迷わず目的のページにたどり着ける、ストレスなく操作できる、といった体験こそがUXです。

WEBデザインではこのUIとUXのバランスが非常に重要です。美しいビジュアルであっても、ボタンの位置がわかりにくかったり、ページ遷移に時間がかかるようでは、ユーザー満足度は下がってしまいます。逆に、シンプルなデザインでも使いやすく、目的が果たせる設計であれば、UXは向上します。

したがって、WEBデザインを考える際には、ユーザーがどのような目的でサイトに訪れ、どう行動するのかといった「ユーザー視点」を常に持つことが必要です。

WEBデザインが重要視される理由

インターネット上の情報は膨大で、ユーザーは情報の取捨選択に時間をかけません。ある研究では、ユーザーがWebサイトに訪問して最初の3秒以内に「滞在するか」「離脱するか」を判断するとされています。この短い時間でユーザーの心を掴むには、第一印象としてのWEBデザインのクオリティが非常に重要です。

さらに、Googleをはじめとした検索エンジンも、近年ではユーザー体験を評価軸に含めています。表示速度、モバイル対応、ナビゲーションのしやすさなどがSEO評価に影響するため、「良いデザイン=検索上位に表示されやすい」という構図が成り立ちます。

また、WEBデザインは企業の「顔」となる存在です。初めてその企業を知るユーザーにとって、サイトの印象はブランディングに直結します。信頼感のあるデザイン、分かりやすい情報設計、トンマナ(トーン&マナー)の統一は、ユーザーとの信頼構築においても欠かせません。

WEBデザインの基本的な流れ

要件定義とワイヤーフレーム作成

WEBデザインのプロジェクトは、ただ闇雲に始めるのではなく、まず「目的」と「方向性」を明確にすることから始まります。これが要件定義です。ここでは、対象とするユーザー(ターゲット)、掲載するコンテンツの種類、必要な機能(例:検索、お問い合わせフォーム)などを整理します。

その後に行うのがワイヤーフレームの作成です。これはWebページの構成を簡易的に示した設計図で、各コンテンツの配置やナビゲーションの構造を確認するためのものです。たとえば、上部にロゴ、右上にメニュー、中央にメインビジュアル、その下に各セクションが並ぶ構成など、ページ全体の設計意図をチームで共有するために使われます。

ワイヤーフレームは紙に手書きでも、FigmaやAdobe XDなどのツールでも作成可能です。目的は「ビジュアルに入る前に全体構造を確認すること」であり、後の工程の手戻りを防ぐ効果があります。

デザインカンプの作成と確認

ワイヤーフレームで設計が固まったら、いよいよデザインカンプ(完成見本)の作成に移ります。ここでは、配色、フォント、写真、イラストなど、具体的なビジュアル要素を用いて実際の完成イメージをつくりあげます。

この段階では、「ブランドガイドラインに沿っているか」「トンマナが一貫しているか」「ユーザー視点に立って情報が配置されているか」など、さまざまな観点でデザインを確認・調整します。たとえば、若年層向けのサービスであれば、ポップな配色や大きめのフォントサイズが有効な場合があります。

デザインカンプは、最終的にクライアントや関係者との合意形成にも使用される重要な成果物です。複数パターンを比較提示する場合もあり、それぞれの意図を言語化して説明するスキルも求められます。

実装・コーディングへの引き継ぎ

デザインが確定したら、それを実際のWebページとして動かす実装フェーズに移行します。HTMLやCSS、JavaScriptといったマークアップ言語を用いてコーディングが行われます。フロントエンドエンジニアが中心となり、デザインの意図を忠実に再現します。

このときに重要なのがレスポンシブ対応(PC/スマホ/タブレット等の多端末対応)とアクセシビリティ(すべての人に使いやすい設計)です。たとえば、視覚障害のあるユーザーでも読み上げソフトで内容を把握できるようにすることや、タッチ操作に配慮したボタン設計などが求められます。

また、デザイナーとエンジニアが密に連携を取りながら進行することで、「デザインと実装の乖離」を防ぐことができます。デザインの補足資料や、状態遷移(ホバー時など)の指示書を用意しておくと、よりスムーズな進行が可能です。

良いWEBデザインに共通する要素

視認性・可読性・ユーザビリティの確保

ユーザーがサイトにアクセスした際、まず情報が「見えるかどうか」(視認性)が問われます。そして、「読みやすいか」(可読性)、「操作しやすいか」(ユーザビリティ)も非常に重要です。

たとえば、背景と文字のコントラストが弱いと、内容が読みづらくなります。行間が詰まりすぎていても読むのが苦痛になります。さらに、リンクボタンの大きさや配置が悪いと、クリックされずに機会損失につながる可能性もあります。

こうした基本的な視点を踏まえた設計が、ユーザーのストレスを軽減し、コンバージョン率を高めることに直結します。

配色・フォント・余白のバランス

WEBデザインの印象を大きく左右するのが、「配色」「フォント選定」「余白の使い方」です。これらは一見装飾的な要素に見えますが、ユーザーの感情や行動に強く影響します。

たとえば、赤色は「行動を促す色」とされ、ボタンの色によく使われます。逆に青系は「信頼」「安心」の印象を与え、医療や教育関連のサイトによく用いられます。

また、余白(ホワイトスペース)は「情報のグループ分け」「視線誘導」に効果的です。詰め込みすぎたデザインはかえって読みづらく、必要な情報が伝わりません。メリハリのあるデザイン構成が、読みやすくストレスの少ない体験を生み出します。

ブランド・目的に合ったビジュアル表現

良いWEBデザインは、単に美しいだけでなく、「ブランドイメージ」と「サイトの目的」に沿っていることが求められます。たとえば、高級感を打ち出したいならシックなカラーや余白を多用したレイアウト、親しみやすさを強調したいなら手描き風のアイコンや柔らかい色調が有効です。

また、CV(コンバージョン)目的のサイトでは、ボタンの目立たせ方や視線の流れなどもデザイン上の戦略となります。「誰に、何を、どう届けるか」という視点が、すべての要素に反映される必要があります。

初心者がつまずきやすいポイントと解決策

手順を飛ばして進めてしまう

デザイン制作においてよくあるミスが、「とりあえず作ってみる」という姿勢です。ワイヤーフレームや要件定義を省略してしまうと、後で方向修正が難しくなり、余計な工数がかかってしまいます。

解決策は、制作の前段階で「目的」と「ゴール」をしっかり定めること。そして、構成・レイアウトの段階で関係者との合意を取るプロセスを丁寧に踏むことです。

目的とデザインが一致していない

デザインにこだわりすぎて、本来の目的からずれてしまうケースも見られます。たとえば、CVボタンが下部に追いやられていたり、情報が装飾に埋もれて見えづらくなるなどです。

デザイン制作では常に「このページで何を達成したいか」を明確にし、それに向けて要素を整理・配置する姿勢が求められます。

フィードバックの反映が不十分

デザイン確認の場で出されたフィードバックを、十分に反映できていないケースも多く見られます。その結果、後の工程で大幅な修正が発生し、プロジェクト全体が遅延する原因となります。

改善策は、「フィードバックを受け取る姿勢」と「確認の場の設計」にあります。レビューを形骸化せず、本質的な意見を抽出・反映するスキルもデザイナーには重要です。

参考にしたいWEBデザイン事例と学び方

業界別の優れたWEBデザイン例

以下は、業界別にWEBデザインの優れた事例です。

  • 【不動産業界】:スターツグループ(ピタットハウス)
     → 地域密着型の信頼感を視覚的に伝えるデザインに加え、エリア・沿線・地図など複数の検索手段が用意されており、目的に応じたスムーズな物件検索が可能。実際に、サイト利用者からは「条件の絞り込みがしやすい」「物件が見やすい」といった声もGoogleレビューに寄せられている。

引用URL:https://www.pitat.com/

 

  • 【教育業界】:スタディサプリ
     → 学年や教科を選択する導線がトップページ上部に整理されており、ユーザーが迷わず目的の講座にたどり着ける設計。例えば、スマートフォンでもワンタップで学年や教科を変更できるインターフェースが整備されており、直感的な操作性が高く評価されている(App Storeレビュー等でも操作性の高さに言及あり)。

引用URL:https://studysapuri.jp/pr/k12eng-l/

 

  • 【飲食業界】:一風堂公式サイト
     →メインビジュアルに料理写真を効果的に配置し、メニューや店舗情報への動線も明確。視覚的にブランドの世界観を伝えるだけでなく、スマートフォン表示でもテキストと画像の比率が最適化されており、読みやすく操作しやすい設計となっている。ユーザーからも「スマホでメニュー確認がしやすい」といった反応が見られる。

引用URL:https://www.ippudo.com/

 

これらのサイトは、単なる「きれいさ」ではなく、「使いやすさ」や「目的達成のしやすさ」に配慮した設計となっています。

学習に役立つ無料ツール・サイト

初心者でも始めやすい学習リソースとして、以下が挙げられます

  • Canva:テンプレートを使った直感的デザインが可能。バナー制作や資料デザインに最適。
  • Adobe XD(無料版):UI設計やワイヤーフレーム作成に最適なツール。

現場のプロが実践する思考プロセス

プロのデザイナーは、「ユーザーにとっての最適解は何か?」を常に念頭に置き、論理的な根拠と感性を融合してデザインを組み立てています。

たとえば、デザインに入る前にペルソナ分析やユーザーシナリオを設定し、それに基づいて構造・ビジュアルを構築していくプロセスが一般的です。

本記事を通じて、WEBデザインの基本から実践ポイントまでを網羅的に理解できたかと思います。自社サイト制作や学習においても、目的に応じた視点でデザインに向き合うことが成果に直結します。
もし「自社のWEBデザインをどう改善すればよいか」とお悩みであれば、ぜひお気軽にご相談ください。プロが丁寧にサポートいたします。

 

参考:WEBデザインの基礎・基本まとめ|最低限必要な3つの知識を解説 | 生き方・働き方・日本デザイン

「初心者にもわかるWEBデザインとは?基本の流れから実践ポイントまで徹底解説」

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