2019.7.17

グラフィックデザインの仕事 〜ロゴ制作編〜

米田 龍平

2019年7月17日現在、弊社ではデザイナーを募集しています。

私は代表といいつつ、ほぼデザイナーなので、少しデザインの仕事をご紹介させていただければと思います。

グラフィックデザインに関する、よくある質問

グラフィックデザインについて、以下のようなご質問をいただくことが多いので、ちょっとご紹介。

  • グラフィックデザイナーってどんな仕事してるんですか?
  • イラストとか描けるのですか?
  • 忙しすぎて大変なんじゃないですか?

現在いただいている仕事、Vtuberデビュー予定の斎条さいか(@saisai20190530)のロゴを制作していますので、その制作過程でご説明。

ロゴ制作の流れ

ヒアリングする

デザインする際には、まずMTGがあります。(MTGなしでメールや電話で進めることもあります)
そのMTGにてデザインする内容をヒアリングします。デザインの8割9割がこの時点で決定すると言っても過言ではないくらいMTGが重要です。
ウチでは徹底したヒアリングを行うためにヒアリングシートなるものが存在します。

デザインのアイデアを出す

まず、ヒアリングに基づいてノートに手描きで色々とアイデアを描いていきます。正直よっぽど絵が下手くそでない限り誰でもできます。ちなみに僕は死ぬほど絵が下手ですができています。

アイデアは主に、MTGでのヒアリングを中心に、本、ネットなどから参考になるものを集めます。

ある程度、アイデアが溜まったら、いったん精査するために絞り込む軸を考え、ポジションを選定します。感情だったり、使用方法だったり、フォントだったり。。。

ここまではPCを使いません。
実際、ロゴ制作においてデザイナーがPCで作業するのは、イメージが完成してフィニッシュを行うときだと思っています。

と、ここまで2時間程度。

ロゴ制作のデザイン案

ロゴ制作のデザイン案

ロゴ制作の参考資料

ロゴ制作の方向性決め

案をノートに手描きでまとめ、選定するところまで行いました。

ちょっと余談。

ロゴ制作時にどうして手描きでアイデアを出しているかというと、PCでは頭で考えてから手を動かし思うような形になるまで時間がかかりますが、手描きであれば考えたものが数秒で形になるので、PCのみで作業した場合と出せる案数が違うからです。

ロゴ案のディティールを詰める

ここからようやくPC作業に入りますが、まず各方向性でロゴを制作します。私の場合は手描きのノートをスキャンして、そこからトレース(なぞる作業)を行います。その際にいろいろ手描きで表現できなかったディティールを足していきます。

一番重要なのは、完成に近いところまで単色で制作を行うことです。
つまり色は最後につけます。単色で世界観が伝わらないロゴは色を増やしても結局ゴチャゴチャしてしまうだけです。

ひとつのロゴができたら、派生する形、色など膨らませて行きます。派生を含めて全部で30案くらい。

とPC作業は合計3時間。

ロゴ制作のデザイン案ロゴ制作のデザイン案ロゴ制作のデザイン案

クライアントへの提案

たくさんの案が出来上がりましたが、これらを全部提出するわけではありません。この中から自分で3種〜5種、多くて10種に厳選し、企画書としてまとめ提出します。厳選する基準は色々ありますが、僕の場合は本命とは別にトリッキーな案をいくつか入れます。
その理由はクライアントに見て楽しんでもらいたいということと、こちらが狙っている案をストライクゾーンに見せるためです。

そして、メールや電話で(時にはお会いして)プレゼンし、修正が発生したら対応、それらの工程を経てようやく納品します。データ納品する場合や印刷所に入稿する場合があります。

ちなみに今回はツイッターアンケートでユーザーにロゴを選んでもらうことになりました。だいたい内密に進めるのでこういう企画は滅多にありません。そして、無事A案が選ばれました。今後、YoutubeやSNSでデザインが展開されていくと思います。

というわけで、ロゴの作業は早ければだいたい1日でラフまで行くこともあります。とはいえ、だいたい5本から10本くらいの案件が並行して動いているので、クライアントと話をして納品スケジュールを決定します。

最後に私のデスクを紹介します。弊社のデザイナーはみんなこの形です。見えませんがMacProが奥にあります。

ロゴ制作の様子

ロゴ制作の提案書

と、いったところまでが、ロゴ制作におけるデザインの仕事です。

ロゴだけでなく、グラフィックデザインにはポスター、パッケージ、看板、チラシなど色々な分野があり、また機会があれば説明したいと思います。

それでは。

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