2021.4.28

フィードバック ~新カルチャーを求めて~

米田 龍平

きっかけ

株式会社Y’sの米田です。
昨年度、僕は新たに「社長」という肩書きから「チーフクリエイティブオフィサー(略:CCO)」という肩書きとなり、さまざまな取り組みに挑戦しています。

  • 新規教育ビジネス
  • 企業ブランディング
  • 社内広報活動

中でも「企業文化(以下:カルチャー)」をつくり直す仕事は最も難しく同時に楽しい仕事です。

このカルチャーという概念はY’sになかったわけではありません。
実際に「バリュー」というカタチで存在していました。

しかし、このバリューだけでは足りないと感じる機会が多くありました。

僕らが目指しているのは会社のミッションです。
つまり「デザインの力でビジネスを加速させる」というミッションを達成するために、カルチャーが直接ビジネスに寄与するものでなければならないと感じる機会がたくさんあったということです。

(「カルチャーモデル 最高の組織文化のつくり方」参照)

そこで、2021年4月からの上半期にかけて、そのカルチャーをより強く打ち出していけるようにプロジェクトを開始しました。

今回から題して「カルチャーシリーズ」と名付けてしばらくの間、カルチャーの中でもこれは大切!ということを複数回に分け、インナーブランディングも兼ねて、わかりやすくお伝えしようと思います。

ぜひ、自社で企業文化づくりにお困りの方にとってもお役に立てば光栄です。

素晴らしい書籍がたくさん!

そしてもう一つ前提として、僕はカルチャー作りのプロではありません。ですので、僕自身も勉強しながら作り直そうと考え、たくさんの書籍を参考にさせてもらいました。

カルチャーに関する書籍はとてもたくさんあります。
会社の沿革が色濃く反映されたストーリータイプ、企業文化の仕組みを専門的に解説している学問タイプなどがあります。
その中でも、下記の3つの書籍にとても影響を感じました。

[カルチャーモデル 最高の組織文化のつくり方]
こちらマッキンゼーの7Sから着想を得て、カルチャーモデルの7Sという視点でカルチャーを説明している書籍です。Y’sの成長イメージを決める上でとても参考になりました。特に経営スタンスを決める重要性がわかりました。Y’sは権威分散型であり変化を求める「全員リーダー経営」を目指していこうと思っています。

[NO RULES 世界一「自由」な会社、NETFLIX]
こちらの書籍はネットフリックスが世界最強のコンテンツ制作会社になれた要因はまさにカルチャーだという内容です。イノベーションを生み出す「カルチャーデッキ」という最強カルチャーが生まれた経緯が書かれており、大変感銘を受けました。ハードルは高いですが、言われてみれば当たり前のことが多いなと感じました。でもその当たり前のことが一番難しいわけですが。

[グレートゲーム・オブ・ビジネス―社員の能力をフルに引き出す最強のマネジメント]
こちらは全員が財務諸表まで理解できるチームであれば最大のパフォーマンスが出せるという内容です。それ以外にも仕事をゲームに例えてどうすればよいチームが作れるのかを徹底的にわかりやすく解説してくれています。ネットフリックスとの大きな違いは「能力密度を高める」ではなく「全員生かすために何をすべきか」と考えているところです。

上記2冊は昨年度発売された新しい書籍です。新しいからこそ、今の時代に当てはまるビジネスモデルで成功している会社であり、それでいて成功例だけでなく失敗例も合わせて書かれていることで、自社に置き換えやすい内容でした。

これらの書籍を参考にしながらY’sなりのアレンジを加えカルチャーを作り直していきました。

ここでは作り直したカルチャーを各テーマごとに分け、書いていこうと思います。最終的に作り直したカルチャーすべてをwebサイトを通して発表としたいと思っています。本記事では第1弾として「フィードバック」というテーマについて書かせていただきます。
よろしくお願いいたします。

フィードバックができないと…

Y’sではたびたび起こっている間違った行動事例があります。それは「仕事は一人でやっている」という行動です。言い換えれば「他のメンバーに対する関心のなさ」とも言えます。あるいは「人に迷惑をかけたくない」という間違った自信かもしれません。

心の中で、
「このやり方は違うような気がする」
「このままだと時間がないような気がする」
「頑張っているから強く言えない」
と他のメンバーに対して思っていても伝えなかったり、見て見ぬ振りをすること。

そして、このことを本人の前ではなく、近しい間柄や上長にだけこっそり報告する。直接相手に悪いと感じて。。。

そして、結果的にスケジュールがずれ、当の本人がリカバリーすることになり、もっと早く言っておけばよかった、、、となってしまう。こんなことが多々起こります。

他にも誰しもが下記のようなことを感じた経験があるのではないでしょうか?

  • 自分はまだ意見を言うほどの立場ではない
  • 相手を不快にさせたくないし、嫌われたくない
  • 言ったところで何も変わらない気がする
  • 忙しいから議論する時間がもったいない
  • オンラインだからそう言うことがやりにくい

少なくとも僕はいっぱいありました。
そして10年会社をやってみて、それが何一ついい方向に進んだことはありません。すべてその対応に後悔しています。だから、身を持って、フィードバックがどれほど重要か今は理解できます。

自分一人が上手くできればよいという考えでいるのであれば、それは会社ではありません。フリーランスになって腕一つで勝負してください。

会社はみんな共通のミッションやビジョンを持って活動しています。それを達成するために、チームとして売上や利益をしっかりと作らなければいけません。
誰一人として、好き勝手にやっていいわけでないし、間違っていれば指摘することが当然必要なのです。だから、絶対に「正しいフィードバック」ができることをカルチャーにしなければいけないと感じています。

正しいフィードバック

フィードバックには正しい方法があることを学びました。それは【フィードバックを与える側】【フィードバックを受ける側】にそれぞれ姿勢が必要であるということ。まずはそれを簡単に図にします。

<フィードバックを与える側>
与える側にとって大切なことは助けたいと思う気持ちで伝える」とどのように行動すべきかを伝える」ということ。

自分のイライラをぶつける対象ではないですし、自分のことを守るために言うことではないということです。相手にとって、ひいては組織にとってその直すべき行動がどのように役に立つかしっかりと伝えることです。
——————-
【例1】(僕の過去の実例から)
[誤]「会議中にPCばかり見るなよ!こっちの話す気がなくなる!」
[正]「会議中に人が発言をするとき、PCではなく相手の目を見て聞くことができれば、相手はあなたを信用すると思う!」

【例2】(とある映画から)
[誤]「事件は会議室でおきてるんじゃない!、現場で起きてるんだ!」
[正]「事件は現場で発生しています、会議室で悠長に議論をしても時間を使うだけで犯人に逃げられてしまいます、ここはひとつ現場に一任していただけませんか?」
——————-
【例2】はさておき、いくら熱意があっても、それがどのように役に立つのかをしっかりと伝えなければいけません。あるいは正論だけぶつけてもそれは相手への想いが伝わりにくいので、やはりバランスが重要です。

<フィードバックを受ける側>
受ける側にとって大切なことは「感謝の気持ちを持つこと」と「受け入れるかは自分で決めること」です。
与える側も言いたくて言っているわけではなく、自分のために言ってくれているんだと思わなければ、素直に受け入れることはできません。聞く姿勢というのが、相手も伝えたいという姿勢につながると思います。
そして、そのフィードバックに対してどのように対応するかは自分次第であり、冷静に自分の行動を見つめ直しどうすべきだったのか考えられるかが重要です。
——————-
【例】(僕の過去の実例から)
[誤]「なるほど、そういう考え方もあると思う。(目をつぶって黙る)」
[正]「フィードバックありがとう。客観的に自分の行動を見て、どうすればよかったかもう一度考えてみるね!(笑顔で対応)」
——————-
僕は過去の経験からフィードバックを受ける方はとても難しいと思います。気持ちで制御することはとても難しいため、僕はフィードバックは最後まで聞くことを体に言い聞かせています。「素直な心」を持て!と簡単に言われますが、それはとても難しいこと、まずは受け止める練習も必要だと思います。
余談ですが、会社ではできても家では気を抜いてしまい、妻によく注意されています。フィードバックだと気づいたら、切り替えて集中することが大切ですね。

<フィードバックのタイミング>
それは一言、「いつでも、どこでも、新鮮なうちに」です。
時間が経ってしまえば、記憶も気持ちも薄れていきます。できるだけ、熱い気持ちがあるうちに。とは言え、一番いけないのは感情的になってそのまま伝えてしまうことです。まずはしっかりと発言する内容を頭で復習し、声に出すようにしましょう。

<フィードバックと立場>
フィードバックは「誰が誰に行うか」で注意すべきポイントがあります。

1.部下が上長に対してフィードバックする場合
部下が上長に対してフィードバックする際は、とても勇気がいることです。そのため、上長は必ず「帰属のシグナル」を合わせて伝えなくてはいけません。「帰属のシグナル」とは簡単に言うと、フィードバックをしてくれたことでその仕事や上長との関係がおかしくなることは絶対にない、あなたは仲間だという感謝の気持ちをしっかりと伝えることです。一番大切なのは、部下が上長に対して、本音のフィードバックをすることです。次も同じことができるようにその部下に勇気を持たせてあげることが重要になります。

2.上長が部下に対してフィードバックする場合
業務命令や指示とは異なるものであると明確にすることが必要です。また、特定のメンバーだけではなく、上長はフィードバックする環境を作ることを明言し、それ自体が当たり前になっていることが理想です。そして、「君は間違っているよ」と誤解されないように“問いかける”形で行うことがポイントになります。
「そのやり方は振り返ってみてどうだったかい?」
「もっと別のやり方はあっただろうか?」
大切なのは考えさせること、あるいは振り返るきっかけづくりに近いかもしれません。

時間が経ってしまえば、記憶も気持ちも薄れていきます。できるだけ、熱い気持ちがあるうちに。とは言え、一番いけないのは感情的になってそのまま伝えてしまうことです。まずはしっかりと発言する内容を頭で復習し、声に出すようにしましょう。

フィードバックと同じく重要なこと

さらにこのフィードバック導入へもう一つ重要なテーマを儲けました。
これもNETFLIXの標語から学んだことです。

それは「相手に面と向かって言えることしか口にしない」ということです。

正しいフィードバックができるということは、同時に陰口のない組織を作ることでもあります。陰口を容認するような組織では、本音でフィードバックしあうという間柄は絶対に醸成されません。このテーマもフィードバックに合わせて重要だと位置付けることで、次第にレベルの高いフィードバックができるようになると考えています。

そして、このテーマにおいて最も重要なことは、言った本人(特に上長)が率先してそれを行なっているという事実です。ですので、まず僕が社内にて率先して行なっています。

一つ例に挙げると
先月、社内の役員会の中で、CEOから僕が前回のマネージャー会議で感情的になっている場面があった指摘を受けました。確かに、思い返せばそう思える記憶や言動が僕の中にもありました。疲れていたかもしれません、でも僕が冷静な判断をしなくてはいけない会議でそういう行動が取れなかったことはよくありません。
それを振り返り、CEOには「指摘してくれてありがとう」と伝えました。そしてできれば次に同じことがあった場合は僕に気を使うことなくその場で指摘してほしいとお願いしました。それはフィードバックは早い方が良いと思いますし、こういうフィードバックは正しいことなのだとマネージャーたちにも伝えたいからです。
こういうことは普段からたくさんあると思います。
一つの行動だけでメンバーへのイメージは大きく変わると思います。

最後に

まず、フィードバックの重要性をカルチャーの第一歩にあげました。もちろんこれから綴っていく他のカルチャーもとても大切ですが、まず本音でぶつかり合える環境があってこそ、他のカルチャーが生きると思います。みなさんの職場はいかがでしょうか? Y’sはこのカルチャーを育てていきます。
ぜひ、フィードバックについてみなさんも考えてみてください。

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